◇アルシエル特ダネ情報局【第11回】「シュレリア」について◇
 
こんにちは、土屋です。
特ダネ情報局「コスモスフィア裏話」第三回目となる今回は、シュレリアです。 シュレリアの場合、厳密には「コスモスフィア」ではなく「バイナリ野」という 設定になっています。今回は、そうなった経緯からおはなししていきましょう。

シュレリアはオリジンと言われている、他のレーヴァテイルとは違う存在です。 中でも最も大きな違いは精神構造にあります。他のレーヴァテイル、すなわちβ 純血種や第三世代の場合、精神世界は人間の精神世界マップのコピーによって創 られており、ほぼ人間と同じ感情を持ち、自発的に感情や記憶が変化していく構 造を持っています。それに対しシュレリアの場合、ROM的な精神マップがあり、 それに対して現状の状況を判断する条件分岐プログラムと学習バッファがあると いう作りになっており、いわゆる精神世界自体が変化することは無いのです。 ROMであり変化しない、行動のベースとなる精神構造があり、それに対して成功 事例と失敗事例の分析から、どれくらいベースを補正して行動するかを決定して いるという感じになっています。
そうなってきますと、行動心理の全ては計算ということになり、いわゆるH波 (想いの波動)が複雑に絡み合って出来るエネルギー波形(=心の動き)、とい うものが存在しないという事になります。それ故に、アクセスできるH波の集合 体が、シュレリアには無いのです。
そんな設定上、シュレリアの精神世界をどうするか…という事で色々と考えまし た。AT1開発当時、一番最初に考えたのが、シュレリアの過去世界の再現、とい うものでした。記憶自体は全て保存されていますから、心理的影響を及ぼす事は 出来ませんが、その世界を歩くことは出来るわけです。ただ、全体的にマジメな 話になってしまうことと、歴史的設定から物語を作ると、やはり淡泊な物語にな りがちであること、影響が心に作用できない設定の為、劇的な変化が望めない、 もしくは映画のように第三者的な事実を見ているだけ、という状態になってしま う事から、どうしても踏み切れなかったのです。
こうして散々悩んだ挙げ句に出来たのが、今のシュレリアの「バイナリ野」です。 ゲーム性として考えた時、やはり「プレイしていて楽しいもの」を絶対として考 えていました。シュレリアはエクステンドキャラですから、重い歴史や設定より も、誰でも楽しめるライトなものの方がいいだろう、という結論に至ったわけで す。AT1開発当時は、今以上に「設定の細かいところや歴史はあまり見せないで、 敷居を低くする」ということに注意を払っていましたから、シュレリアのバイナ リ野も「誰もがライトに楽しめるもの」という方向に向いたのは自然な事だった のだと思います。
今ではアルトネリコの名物ともなっている「バイナリ野」ですが、当時は本当に なんの関連性もない、いわゆる「開き直ったギャルゲー」を入れることに、もの すごい抵抗があったものでした。結果的には、思い切った事でアルトネリコの楽 しみ方が1つ増えたのではないかと思っていますし、ゲームプレイ中の楽しみを 増やすことにも繋がり、良かったのではないかと思っています。

それでは今回は、この辺でおいとまさせていただきます。
それでは、また次回!

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