Q.まずは名前と性別をどうぞ。
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A.土屋 暁 音子。
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Q.アルトネリコ」の世界に何で関わっていますか?
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A.肩書きとしてはディレクターですが、その実雑用とサンドバッグ役です。
後は、企画、システム仕様、シナリオ、作曲、ムービーなどなど。
ワガママ言って、やりたい事一通りやらせていただいた感じです。
寛大なる社内スタッフに大感謝m(__)m。
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Q.「アルトネリコ」のキャラで個人的に思い入れのあるキャラは?
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A. 自分で産んだ子はみんな等しく可愛いモノですが、特に思い入れの有るキャラと
言えばシュレリアでしょうか。
実はシュレリアというキャラは、この企画を立ち上げた2004年をさかのぼる こと遙か昔、1993年生まれなのです。それは、この世界が生まれるよりも前
の誕生でした。
シュレリアはその昔、私の創ったもう一つの仮想世界「エルカドー ル」の魔法神という肩書きで誕生しました。今となってはアルトネリコの世界
「ソルシエール」の管理者ですが、昔は本当にファンタジー世界の神だったんで すよね。当時とは容姿は変わりましたが、「アレ」な性格は殆ど変わっていませ
ん。どんな性格なのかはゲームをプレイして自分の目で確かめてみてくださいま せ。そういう意味でもシュレリアは本当に長年連れ添った仲のような、そんな不
思議な想いを持っています。
余談ですが、アイテムに「フェベスの実」というものがありまして、これは更に 昔、1990年生まれです。まだ当時私は高校生でしたよ。
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Q.「アルトネリコ」のキャラでお嫁さんもしくはお婿さんにしたいキャラは?
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A.微妙…。と言ったらマズイか(汗
彼女とかではなく「お嫁さん」ですか…。むむむ…人生設計は慎重な方なので、
めちゃくちゃ悩みます(優柔不断なだけ)。彼女にするならオリカなんだろうけ
どなぁ。
 アホアホなセンス炸裂して楽しそう。まあでも、つき合ったら多分その
まま結婚してしまいそうです。ずっと愛し続けてくれそうだし。とりあえず、ネー
ミングセンスだけは気をつけておかないとだけどね。
お婿さんならアヤタネ!(…)
 炊事洗濯家事掃除全部やってくれそうだし。
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Q.「アルトネリコ」のキャラに自分を例えると誰?
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A.いや、ライナー以外あり得ないです。

私の地でそのまんま書かせていただいたような。
特に「決められないところ」とか、優柔不断なところとか。
ただ、真面目な話をしますと、お話の書き手としては、最低限自分自身は共感で
きる発言や行動で物語を書いていかないと、出来上がるモノは薄っぺらいものに
なってしまうと思うわけです。ですから、良くも悪くも主人公は私自身の経験や
ら思想理念などを行動の基準に置いているのは確かです。
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Q.このキャラになってみたい!男女一人ずつなってみたいキャラを挙げてもいいですか?
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A.んー…みんな何かと辛そうなのでちょっと…(爆弾発言)。
やっぱり平和な世界でのんびり暮らせるのが一番です。
で、自分がなりたいキャラですが…タスティエーラかな。

ちょっとカッコイイ。
でも、実はゲーム中でも明かされないタスティエーラの秘密があって、これはちょっ
とかっこわるい…。飢え死にしそうになってるところでシュレリアにお弁当をわ
けてもらって一命を取り留めました。いや、本当です。もしかしたら設定資料本
とかに載るかもしれませんが、ゲーム内では一生明かされないと思うので、ここ
で暴露しておきます。
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Q.このキャラ一回殴ってやりたい。
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A.ボルド。
 殴りやすそうじゃない。
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Q.「アルトネリコ」の世界に観光旅行! どこに行きたい?
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A.天文台!…人住めませんが…。
私は人外魔境大好き人間です。
一面地の果てまで草原の中に、ぽつんと巨大なモノリスや木、あるいは扉だけが
有るような風景が大好きだったり、ヒューマンスケールを超越した世界(例えば
座礁したタンカーの近くとか)に身震いしたりします。変なヤツですみません。
なので、きわどそうなポイントにある天文台は最高です。更に余談です が、この辺でかかるBGMは個人的に最高です。
ものすごく人外魔境っぷりが発揮
されていて、「凄いところまで来ちゃったなぁ…」という雰囲気がヒシヒシと伝
わってくるためです。
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Q.使ってみたい詩魔法は?
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A.えと、本当に使ってみたい詩魔法はネタバレ圏内だそうですので、
次点として「ライフウォーム」とか。癒されます。
そういえば、ライフウォームの詩曲を創っています(今、リアルタイムでですよ!)。
OVAに封入されますので、是非聞いてみてくださいね。
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Q.食べてみたいアルトネリコ名産品は?
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A.えと…ドッコイ定食。と銘菓オボンヌ。
銘菓オボンヌは、うちのデザイナー(こういうのを描かせたら一番!)が
是非描きたい!是非描かせてくれ!といって描いてくれたものです。ゲーム中に
見られるアイテム絵はとても小さく潰れているので某東京銘菓のように見えます。
しかし実は顔が全然違っていて、超イケてない感じが素晴らしい一品に仕上がっ
ています。彼女は他にも魔法デザインをやっていて、今回のアルトネリコの世界に素敵
なイケてない感を沢山注入してくれてます(誉め言葉です)。 是非その素敵な妄
想魔法の世界を堪能してください。
 
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Q.「ここが好き!」っていう場面をちょこっとだけ。
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オリカ、ミシャの精神世界の深部…です。
精神世界という概念自体にあまり前例がないので「試行錯誤しながら自分で創っ
たもの」という達成感も思い入れの元かもしれません。 とにかく、精神世界レベ
ル6以降まで、頑張って進めてみてください。彼女たちの精一杯がそこにはあり
ます。
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Q.自分が担当した部分で「ここに注目!」なとこを教えて下さい。
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A.えと、エンディングに繋がるところと、エンディングテーマソングです。
私自身RPG大好きで、結構プレイしたりするのですが、とにかくしっかりと完結
するお話が好きだったりします。その為、エンディング周りはかなり重点的にじっ
くりとシナリオを作成しました。プレイし終わったときには、一本の大長編を完
結したような満足感と、心地良い名残惜しさを得るのではと思います。
一足先にサントラでED曲を聴いてしまった方も、どうしてあのような曲になっ
ているのか、プレイすればまた新鮮な気持ちで聴くことが出来ます。全てに意味
がありますから、是非エンディングを迎えて、その意味を確かめてみてください
ね。
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Q.制作期間にあった笑えるエピソードをひとつ暴露して下さい。
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A.ウチの社内には、トンデモなデザイナーが一人生息しています。
この話は、そのデザイナーが敵キャラのアニメデータを制作していたときのことです。
今回、いわゆるスライム系に当たるモンスターで「ポム」というのがいます。こ
のモンスターのバリエーション(例えば色違いなど)を創っている最中に、その
事件は起こりました。「色変えるだけじゃつまらないですよね」と言うデザイナー
に、私は「おおっ!そうだなっ!」と気楽に相づちを打ってしまいました。しか
しこれがこんな事になろうとは。
ある日、それとなくデザイナーの作業をしている後ろに回り込んでみました。
「!!」
そこには3段に重なった、まるでダンゴ●兄弟のようなポムが!「な、何をやっ
てるんだこの子は!」と思いましたが、感性に任せることにしてその場はスルー
しました。
そして次の日、何だか胸騒ぎがしたので、またそれとなくデザイナーの作業を覗
いてみたのです。
すると…
「!!!!」
3段に重なったポムに手足が生えてるじゃありませんか!
しかも不気味に無表情で走ってる!!
「ま、待て待て待て!」
思わず吹き出し、作業を止める私。
「えっ!?」
真顔できょとんとしてるデザイナー。この人はマジだった…。
その後、社員全員で集まり(笑)、存分に笑い転げた後、この不気味なポム達を
採用するか否かが話し合われました。結果的には当たり前のようにボツになって
しまいましたが(チッ…)、実は辛くも生き残ったトンデモ種もいるみたいです。
それは何なのか、口に出しては言えませんが、是非とも自分の目で確かめてみて
ください。
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Q.制作中で楽しかったことは?
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A.初の試みとなる「詩魔法による戦闘」が、徐々に形になっていくのを見てるのが
とても楽しかった。今回、戦闘を担当した企画とプログラマーがとても頑張って
くれて、私の企画にあった穴を埋めてくれたり、より面白くしてくれたりしてく
れ、かなり完成度の高いものに仕上がりました。
その課程で何度となく試行錯誤があり、失敗したり上手くいったり…とにかくそ の殆どに立ち会い、その場でプレイしては感想を言うのが私の仕事でした。そし
て毎回新鮮な何かを創りだしてくれていて、開発中は本当にその試しプレイをするのが楽しみでした。
最初リアルタイム戦闘だった詩魔法戦闘ですが、最終的にはコストターン制に落
ち着きました。しかし、今回のコストターンは普通の戦闘とはひと味もふた味も
違います。私はRPG好きですが、どちらかというと戦闘は苦手な人で、それよ
り早く先の展開を見たい方の人です。しかし、その私ですらアルトネリコは、デ
バッグ中も戦闘にハマってしまったくらい楽しかったのです。早くこの戦闘を皆
さんにご披露したい!という気持ちで一杯です。
そんなわけで、この新しい戦闘システムの制作を見るのが開発期間中の楽しみだっ
たという感じです。
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Q.皆様にメッセージを一言。
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A.私は音屋です。アルトネリコを始める前は、肩書きも一番上はサウンドデザイナー
でした。そんな事もあり、今回のプロモーションは得意な「音」という分野でや
らせていただきました。それ故、話題も音関係に集中しがちですが、ゲーム本体
の方もそれ以上に力を入れて創っています。
正直なお話をしますと、究極の選択が有りました。当初私は、歌曲を5曲創る予
定でいました。しかし、ディレクターという仕事は思いの外過酷で、作曲とゲー
ム制作を両立出来なくなっていたのです。私が作曲に没頭してしまうと、ゲーム
の統一を取る船頭がいなくなってしまいます。完成度の高いゲームを創るには船
頭は必要不可欠、更には今回の企画は初めてということもあり、私の頭の中にし
か無いこともたくさんありました。開発も終盤に向かえば向かうほど、その仕事
は大変になっていきました。
「いくら音楽に力を入れても、ゲームがクソでは本末転倒」なのです。私は自分
担当のうち3曲を他のスタッフにお願いし、企画と進行に回りました。そして、
スタッフに多大な迷惑を掛けながらも、納得いくゲームに完成仕上げることが出
来ました。社員が一丸となって創った作品がアルトネリコです。先の戦闘システ
ムの話にかかわらず、全員が意欲的に制作してくれました。制作終了後に社員同
士でキャラ話やアイテム話で盛り上がった事もありました。本当に、これほどス
タッフ内で盛り上がったソフトも、近年では無かったかも知れません。
いろんな先入観があるかも知れませんが、このゲームは本当に、沢山の愛情を受
けて生まれてきた「いい作品」だと私は思っています。
音楽がいい!と、大変嬉しい感想を沢山頂いております。とても幸せです。だか
らこそ、音楽を好きになってくれた皆さんに、このゲームをプレイして欲しいと
思っています。その音楽は、ただの無意味な挿入歌では無いのだから。ゲーム内
で歌うシーンを見て、初めてその込められた意味はわかります。だから、皆さん
にもその「詩」の真の意味を共有して欲しいと思っています。
出来る限りの事をやりました。一切手抜き無しです。
私が伝えたいことは、ただそれだけです。
長文、お付き合いいただきましてありがとうございました。
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