アルトネリコ・15の質問

 第一回・志方あきこ

 アルトネリコ・15の質問

 第二回・土屋暁

 プレイムービー第1回

 アルトネリコ・15の質問

 第三回・霜月はるか

   サービスディ!
 Interview・霜月はるか

 アルトネリコ・15の質問

 ガストスタッフその1

 アルトネリコ・15の質問

   みとせのりこ

 プレイムービー第2回

 アルトネリコ・15の質問

 バンプレソフト河内

 バンプレスト竹原

 アルトネリコ・15の質問

    稲垣貴繁

    石橋優子


   サービスディ!
 Interview・石橋優子

 アルトネリコ・15の質問

 ガストスタッフその2

 アルトネリコ・15の質問

   あやめぐむ

 プレイムービー第三回

 アルトネリコ・15の質問

      凪良

   サービスディ!
 Interview・みとせのりこ

 祝!アルトネリコ発売日!

 ゲーム業界が社会に
 貢献できること

●ゲーム業界が社会に貢献できること
いよいよ「アルトネリコ」本日発売となりました。
今までこの作品に興味を持っていただいていた方、ここに訪れていただいていた方に改め て、厚く御礼申し上げます。発売日でもあり、このコーナー最後ともなります今回は、私 のゲームに対する想いをお話しさせてください。少々堅い話ですが、最後までお読みいた だければとても嬉しく思います。

体感できるメディアだから、若い年齢層が好きなメディアだから、ゲームというメディア が社会に与える影響は計り知れないものがあります。私はそんなメディアの配信者として、 どんなことでもいい、わずかでもいいから、日本に、そして世界に笑顔を創れるゲームを 創っていこう…と、そう決めています。

ゲーム市場が大きくなり、世間の目が「TVゲーム」に注目するようになりました。そして TVゲームというメディアは、必ずしも世間に賞賛されているとは言い難いメディアとして 認識されつつあります。何か事件が起きればすぐにTVゲームと関連づけられたり、「ゲー ム脳」という言葉が本来の意味を失い一人歩きしていたり…。報道に怒りすら覚える事も 度々あります。皆さんの中にも、このように感じている方もいらっしゃるのでは無いでしょ うか?
しかし、そう捉えられていることは事実。「火のないところに煙はたたず」です。被害者 意識が強いゲーム業界…しかし、我々作り手側の意識にも問題があるのではないか、と私 は感じています。ただ「売れるから」「爽快だから」という理由だけで制作し、そこにプ レイヤーの「得るもの」「感じるもの」を考えないソフトたち。反面、そのゲームの目的 や想いをくみ取らず「血が出ているから」「残酷だから」「過激だから」という、事象の みにしか目を向けずに規制している現状…。

ゲームがプレイヤー、特に子供達に与える影響が大きいことも事実だと思います。それ故、 小学生が事件を起こすと「ゲームの影響」と言われることも、もっともであると感じてい ます。ゲームは他のメディアと違い、双方向性を持つメディア。故に感受性が強い10代 以前の世代にとっては、そこから吸収するものはとても大きい。なぜならゲームは、読む モノでも観るモノでもない…「感じる」ものだからです。
だから私は、ゲームは他のエンターテインメントメディア以上に、子供達の成長のこと、 プレイヤーがそのゲームから何を得るか、を真剣に考える必要があると感じているのです。 そしてその方法は決して一通りではありません。例えば、「平和なモノ」や「暖かいもの」 しか配信してはいけないという様には思っていません。寧ろ逆で、色々なものを正直に見 せてあげる事こそが大事なのではないかと感じています。

例えば…
戦争を知らない世代は、本当の意味で戦争の恐ろしさを実感できません。それは、自分が それに直面し、自分自身で感じていないからです。血を見ることが少ない世代は、本当の 意味で人を傷つけることの恐ろしさを実感できません。なぜなら、自分自身で「血を流す こと」の恐ろしさを実感していないからです。名画と言われる戦争映画は、その悲惨さを 生々しく表現しています。とても正直な表現…ゲームならば「残虐シーン」シールが貼ら れ、年齢制限が生じるような作品。しかしそんな映画だからこそ、戦争がどれ程残酷か、 そしてその流される血はどれ程辛いものなのかがわかるのです。では、それらの映画は、 残虐シーンが含まれているが為に、視聴者に残虐な気持ちが生まれるのでしょうか?
かたや爽快感目的で作られる戦争ゲーム。更には「残虐表現は不可」というまっとうそう な理由で、血を流さない人達が住む世界にされたゲーム。そんな規制をゲームにかけて、 本当に戦争がわかるのか?本当に残虐性が緩和されると思っているのか!?結果はもっと 残虐です。人を撃っても、その残酷さが画面の向こうから感じられない。ただ爽快で…た だ達成感だけが増長され、本当に人を傷つけることがどれ程重大なことかを薄れさせてし まう。そんな敢えて不誠実にしたゲームを、感受性の高い10代の子供達に与えているこ の業界は、世論から突き放されても文句は言えないのです。
もちろん、これらが完全にNGかというと、そうではありません。エンタテインメントであ る以上、こういうものもアリです。ただ、現状のゲーム業界は、余りにこういった志向の ゲームに偏りすぎている帰来があると思うのです。

だからこそ、とにかく、どんなことでもいい。ゲームをプレイした人に対して、プラスに なる何かを与えるソフトを作り出せる業界にしていきたいと思っています。そしてその様 々な手法の中で、私が目指し続けているものが「プレイした後に、人を暖かく感じられる もの」を作り続けていくことです。人をを信じること、本当に大切な人を大切にすること、 そしてその先にある喜び、涙、強い絆。そういったものを感じてもらえるゲームをです。

アルトネリコは、そんな「人を信じること、大切にすること」「本当に大切だから正直で あること」という事が伝わるように、そしてクリア後に暖かいものが残るようなゲームと して制作しています。故に、必要以上に突っ込んだ表現をしている場所もあります。ただ それは、私にとって「必要である」と感じで表現している部分でもあります。相手を信じ ること、自分を正直に表現すること…そして全てを受け入れること。そこから生まれるパー トナーという気持ちと思いやり。そんな事を感じ取っていただけたら、これほど嬉しいこ とはありません。
ただ、これらのことはあくまで主観であり、私なりの結論でしかありません。プレイして いただいた皆さんの中には、不満や異議がある方もいらっしゃるはずです。そんな場合は 是非アンケート(発売後1ヶ月以内にWEB上でアンケートキャンペーンを開催予定です)に そう書いてください。また、何か共感できるところがあった方も、是非その事をアンケー トに書いてください。反論、共感、どちらも私にとって大切なお返事です。私自身まだ未 熟ですし、皆さんが正直な気持ちをぶつけてくれることが、次回作の糧となり私自身の成 長にもなります。

次回も、そのまた次回も、自分の作り出すゲームが世の中にプラスの感情を沢山生み出せ るように、そしてゲーム業界全体として社会のプラスになれる業界となれるように、作り 続けていきます。
沢山の人が関わり、沢山の制作者の想いが交錯するゲームという作品。自分の伝えたいこ とが上手く伝えられなかったり、つまづいたりすることも多々ありますが、そんな中でも この事だけは、ずっと失わずに持ち続けていけるよう、常に心の中に刻んでいきます。 最後までお読みいただきありがとうございました。
今後とも皆さんのご支援よろしくお願いします!

                              株式会社ガスト ディレクター 土屋 暁
                      株式会社バンプレソフト プロデューサー 河内 厚典